2016年04月01日

中国賃金為替政策の変化

原油価格がいったんの調整局面、為替はまだ明確な方向感がない状態です。
そんな中最近やや影が薄くなった様な気がする中国の話です。わずかですが政策が変化してきたように感じます。


先ず一つ目の変化は最低賃金です。昨年までは最低2年に一回、一回当たり十数%とかなりのペースで最低賃金が上昇してきました。これは昨年まで使用されていた5カ年計画にのっとった内容のようです。今年に入り、その期間が終わったため、上昇ペースが変化することになりそうです。例えば、今年の天津市の最低賃金上昇幅は5%強程度になりそうです。これは当然、賃金が上昇し、業績が悪化していたり、利益がまったく出ていないまま操業を続ける企業を支援する意図があると思われます。中国の賃金は、現段階ではこのあたりが限界なのかもしれません。

もうひとつは人民元のレートについてです。CFETS(中国外国為替取引システム)が発表している、RMBIndexの値が徐々に切り下がっています。3月末の値は98.14で2月末と比べ1.5%減少、これは人民元レートが切り下がっていることを意味します。この値は名目値のようで、中国のインフレ率が他の主要国よりも高いことを考慮すると、減少幅は縮小する(CFETS側の主張)ようですが、それでも切り下がっているのは確かなようです。
輸出企業を支援しているようにも見えますが、理由については不明です。どちらかというと資本流出がある程度目処がついてきたため、為替介入の必要性が少なくなっているようにも感じます。私は、中国人民銀行が、この名目でのRMBIndexの値が変化しないように為替レートを維持していくのかと考えていましたが、どうも違うようです。人民元はしばらくは下落する可能性がありそうです。


中国経済は過渡期の真っ最中です。ゾンビ企業との戦いはまだまだまだ続いていくことでしょう。不良債権処理には痛みが伴います。失業率の上昇は避けて通れない道です。中国経済は、人民元だけなく世界中の通貨に影響を与えます。わずかな指標の動きも注意深く見ていきたいものです。

posted by いわくら at 22:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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