2016年12月07日

OPEC減産合意の影響

先月のOPEC会合にて、原油生産の減産が合意されました。削減量は、OPEC加盟国で日産120万バレル、非加盟国が60バレルと最大日産180万バレルとなっています。この削減量については、原油価格への影響が大きいのか小さいのかで意見が分かれるところですが、私は結構大きいとみています。


・世界の原油需給
 需要前年比 供給前年比供給-需要
2013
92.0  91.4 - 0.6
201493.2+1.2 93.8+2.4+0.9
201595.0+1.8  96.6+2.8+1.6
2016(95.8)+0.8    
2017(97.5)(+1.2)    
       
2016 1Q95.5  96.6 +1.1
2016 2Q 95.7  96.0 +0.3
2016 3Q  96.9  97.2 +0.3
    (100万バレル/日産)
出典 EIA- Oil Market Report


世界の原油の需要は毎年伸びています。主に新興国での伸びが顕著のようです。対して、供給量はさらに大きく伸びていました。2014年からはアメリカでのシェール開発ブームにより、生産が急拡大。需要と供給に大きな差ができ、在庫の急増と原油価格の大幅下落をもたらしました。
しかし、今年2016年の期毎のデータを見ると少し様相が変わってきているのがわかります。1Qでは、供給過剰の状態が続いていますが、2Q、3Qでは需給の差がかなり小さくなってきています。これは、原油安の影響で、アメリカのシェール原油生産が2015年の最大生産量から日産80万バレル程度減産しているのが大きく影響しています。足下では、需給の差は徐々に縮まってきています。

ここから日産180万バレルの減産が行われると、どうなるでしょうか。供給が需要を大幅に満たせなくなることが予想されます。当然、即応性が高い、シェールオイル生産が再拡大することが想定されますが、過去最大の生産よりも、さらに、日産100万バレル程度の生産が必要になり、とても急には対応できない量でしょう。また、現状のWTI45ドル程度の価格帯でも、減産を続けていたことを考えますと、ここからの増産には、より高い原油価格が必要になることが予想されます。そして、2018年以降にも、需要は順調に伸びていきます。その場合はどうなるでしょうか。


本日のWTIは1バレル50ドル程度で推移しています。原油の先高を狙った、ETFなどのロングポジショが増加しているようです。近年の原油価格は投資家の影響を受けやすくなったといわれています。すでに高くなった原油を狙うよりも、割安な産油国通貨があったならば、そちら狙ってみるのも面白いかもしれません。

タグ:WTI 原油価格
posted by いわくら at 20:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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