2016年12月13日

金利が嘘をついている

日本円独歩安がつづいています。特に材料は無いと思われますが、不気味な動きです。原油価格が動きを強めており、動向が気になるところですが、とりあえず年末まではこの水準で、値を保ちそう。為替も商品も本格的な動きは年明けと見ています。

今日は珍しく株価の話から、アメリカダウ工業平均株価が20000ポイント付近と史上最高値水準で推移しています。2000年のITバブルのときが10000ポイント前後ですから、16年で2倍になったことになります。この水準ですが、アメリカの現在の経済環境を考えると、やや違和感があります。
トランプ氏が次期大統領に決定して以降、アメリカの長期金利は急上昇しています。またそれにつられ、アメリカドルの水準も切り上げられました。これらはどちらも、企業業績を悪化させる要因のため、株価にはマイナスに働くことが推測されます。しかし、実際の株価は上昇しています。つまり株価・金利・為替のどれかが嘘をついているということです。

株価ですが、これは割高という見方が多いです。株式一株辺りの利益率などを、過去の水準と比較すると、高値圏にあるようです。株式は専門で無いのでこの辺で・・・・・。

次に為替ですがこれは、割高水準です。アメリカドルインデックスは、リーマンショック後の最高値水準、経常収支はGDP比-2.5%より大きな赤字が続いていて、今後、資源価格が上昇することで、さらなる交易条件の悪化が考えられます。現在の水準は、長期金利の上昇による資本移動がもたらした、一時的なものと推測されます。

そして金利です。大統領選挙前後から上昇していますが、トランプ次期大統領の減税や公共投資などの政策の影響で、国債の増発が予想され、これが金利上昇の原因とされています。
これに加え私はもう一つの原因を想定しています。それは中国の為替政策です。中国は人民元価格水準の維持のため、為替介入を行っています。これには、外貨準備の減少、つまりアメリカ国債の売却が伴います。この売却の影響を受けアメリカ長期金利が上昇したと考えています。中国の外貨準備の減少額は昨月は700億ドルと、規模で見ると、単独で市場に与える影響自体は微妙なところですが、金利上昇の見方が強まっている流れの中で、このような売却が存在したため、国債市場の需給のバランスが乱れ、金利が上昇したのではないでしょうか。


今後の動きとして、まず水準が訂正されるのは、まずはこの長期金利では無いでしょうか。中国の外貨準備高を考えると、資本流出の規模にもよりますが、為替介入はあと半年程度が限界と予想されます。為替介入が終了しますと、アメリカ国債の売却も無くなるため、金利が低下することが予想されます。
そして金利の低下が始まった場合、FRBの金融政策から、為替・株価には大きく複雑な影響を与えそうです。


市場のゆがみをみつけるのは、市場を制するうえで重要な要素です。ゆがみがゆがみを作るような、複雑な市場環境ですが、惑わされず、ゆがみを整えるような予想を心がけていきたいものです。

posted by いわくら at 14:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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