2016年12月17日

メキシコペソとトルコリラ

FOMCは予想通りの利上げ、その後アメリカドルは、アメリカドルインデックスが、リーマンショック後の最高値を更新するなど上昇。上げ幅は1%強と限定的。どちらかというと、日本円安、ユーロ安が目立ちます。ここからは、年末相場でしょうかね。


新興国通貨で注目の、メキシコペソとトルコリラの話。

メキシコとトルコといえば、新興国の中では、工業的に成功した国で、これからは人件費が課題・万年経常赤字国・治安が悪い・高金利の対外債務・メキシコはアメリカ、トルコはEU圏への輸出が突出して高く、一地域への輸出に依存しているなど、共通点があります。そしてなんといっても、どちらの国の通貨も、現在大幅に下落しています。

では相違点はどこでしょうか。一番大きな違いは、メキシコはエネルギー資源輸出国で、トルコは輸入国であることでしょう。メキシコ経済はここ数年のエネルギー価格下落の影響で低迷中です。対して、トルコでは、この影響を受け、経常赤字が縮小しました。この違いが今後の通貨の動向を占う上での鍵になりそうです。


エネルギー資源価格が上昇した場合、メキシコ経済は素直に好影響を受けると考えられます。原油掘削への投資の他、シェール資源の新規開発案件も期待できると考えます。今後の経済で心配される点は、アメリカ企業などがメキシコへの投資を減らす可能性があるということです。これはアメリカの政治の問題も絡んでいるので、難しい問題になりそうです。メキシコペソの下落の原因が、原油安とアメリカ大統領選挙であったことを考えますと、来年は飛躍が期待できます。
トルコ経済は、資源価格下落の恩恵を受けている状態です。しかし貿易的には、経常赤字は縮小しましたが、経済成長はマイナス、失業率も高い状態が続いています。今後、エネルギー資源価格が上昇を始めると、非常に厳しい状態になることが予想されます。インフラ投資も必要ですので、鉄や銅といった鉱物価格の上昇も悪材料になりそうです。トルコリラの下落はこれからも続きそうです。トルコの強みは、新興国最大クラスの観光国であるということです。これは今後のトルコ経済を考えると非常に大切な産業になってきます。現状では、IS・テロといった治安の問題があり、この分野の低迷してしまっていることが、残念でなりません。


メキシコ・トルコというのは新興国の中では経済規模が大きく、世界経済へも少なからず影響を与えています。またこの地域の経済が、アメリカ・ヨーロッパ、資源国・非資源国といった分け方をした場合の、リトマス試験紙のような見方ができると考えています。
来年は、メキシコペソ・トルコリラ、この二つの通貨が、世界経済の象徴になるような、そんな気がしてなりません。


posted by いわくら at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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