2016年12月26日

アメリカドル(USD) 為替予想2017前半

アメリカドル【USD】
☆総評「やや弱い」
最強通貨アメリカドルですが、2017年前半は下落すると予想します。「やや弱い」という表現は、多少ずるいのですが、ここからの大きな上昇は難しい。ぐらいのイメージです。もちろん下落の可能性も高いと考えています。世界の為替が大きく動く要因になるのでは無いでしょうか。

アメリカ経済は好調です。順調な経済成長と、完全雇用に近い環境が続いていて、労働賃金が上昇しています。足下で、株価の上昇・金利上昇・為替の上昇となっていますが、これが今後の企業業績にどういった影響与えるのかが注目されます。

現在のドル水準は、リーマンショック後の最高値を、日々更新しています。大きめな経常赤字と、今後、資源価格上昇を背景にした、交易条件の悪化を考慮すると、この水準を維持するのは困難でしょう。現在流入している資金は、長期金利上昇による、金利を狙う動きと、アメリカの株式や企業を買収する資金のようです。資本の流入が止まるタイミングが、為替の方向性を変化させるときになりそうです。

10年債金利は2.5%を超える水準で推移しています。2016年8月に1.5%程度だったことを考えますと、急激に上昇しているのがわかります。上昇理由としては、トランプ新大統領の政策と、中国人民銀行の為替介入に伴う、アメリカ国債の売却の影響が指摘されています。後者が主な理由の場合には、中国人民銀行の政策が、世界の為替に影響を与えていることになり、より一層の注意が必要になります。

注目のシェール産業は、淘汰が進み、残った企業の生産性は改善しているようです。ここから原油価格が上昇すれば、生産量が増大することになります。この分野は息の長い成長段階に入ってきたのかもしれません。

FRBの金融政策は2017年に3回の利上げが予想されています。妥当だと思われませすが、株価の下落などのリスクがあり、回数が減る可能性はありそうです。


☆トレードアイデア
・EUR/USD 買
・USD/RUB 売
・USD/MXN 売

シンプルにユーロドルと産油国通貨とのペアで売りです。この半年で下落が始まるのかは微妙なところですが、中長期で下落方向とみて、問題ないように見えます。もし上昇したとしても、絶好の売り時がやってきたと考えて良いと思います。


posted by いわくら at 02:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 為替予想 2017前 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2016年12月25日

南アフリカランド(ZAR) 為替予想2017前半

南アフリカランド【ZAR】
☆総評「弱い」
鉱物資源通貨の代表ですが、下落予想です。2016年は年初は弱かったものの、その後は一本調子で回復、1年を通じての最も強い通貨の一つであったのでは無いでしょうか。2017年もこの動きを期待したいところですが、水準的に上値を追うのは厳しいと考えます。

南アフリカ経済は、もともと高い水準の失業率が、さらに悪化するなど低迷しています。原油価格下落と為替の下落の恩恵を受け、貿易収支は改善、一時は貿易黒字になりました。2016年は10月頃までは、原油価格が低迷し、貴金属価格が高騰するという、南アフリカに最高の条件が整っていました。しかし、その後は貴金属価格が下落傾向で、原油価格は上昇を見せ始めています。これでは、南アフリカには厳しい環境で、2017年のランドの下落予想の根拠になっています。特に、原油価格に関しては、経済規模と比べた場合の輸入価格が他国に比べ大きいため、注意が必要です。
また、貿易収支の回復に比べ、経常収支の回復が弱いことも懸念材料です。対外債務への利払いの増加など、貿易外の支出がおおきくなっているとが考えられます。

足下では、南アフリカランドは上昇しています。南アフリカへの直接投資が順調の他、日欧からのキャリートレードのような金利を狙う動きもあると推測されます。必ずしも短期的な資金とは思いませんが、下落局面では、急な動きをみせる可能性もありそうです。

2015年末にかけて、財務大臣の更迭などの政治的な不安定さを見せていましたが、現在も政治的な安定感はありません。大統領と経済閣僚の間には、溝があるようです。
2016年に話題になった、国債の格付けに関しましては、現在は問題になっていませんが、今後、交易条件が悪化する段階でもう一度、問題になる可能性が高いとみており、こちらも心配されます。


☆トレードアイデア
・ZAR/JPY 売
・EUR/ZAR 買

売り目線ですが、タイミングが問題になりそうです。足下の動きを見極めたい他、資源価格にも注意を払っておきたいところです。どこか上昇した段階で、ゆっくり売りには入れれば理想的な形です。


posted by いわくら at 11:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 為替予想 2017前 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

トルコリラ(TRY) 為替予想2017前半

トルコリラ【TRY】
☆総評「やや弱い」
注目の新興国通貨ですが、弱めと予想します。足下での下落幅が大きくなっているため、一度値を戻す可能性は高いと思いますが、その水準を維持することは困難だと思われます。中・長期的に見た場合も、下落基調と考えます。

トルコ経済は、低成長と高い失業率が続いていて、低迷しています。資源価格下落の影響を受け、経常収支の赤字幅が縮小していることは、プラス材料ですが、対外債務の増加と、海外からの直接投資の減少が気になるところでしょうか。今後の資源価格上昇局面で、貿易面の指標がどれだけ持ちこたえられるのかに注目したいところです。

基本的には工業国で、EU圏への工業製品の輸出は安定した産業になっています。特徴的なのは、この規模の新興国の中では大きな観光産業なのですが、テロや政治的なイメージ悪化のため、2016年の観光収入は大きく落ち込みました。この分野が回復してくるのかが、2017年のトルコ経済の行方を決めることになりそうです。

トルコの中央銀行は為替水準維持のため、緊縮的な金融政策を主張しています。景気低迷もあり、政府の指示なのか、現状はそれ程極端な緊縮策にはなっていません。2017年も利上げはあるかもしれませんが、インフレ率の上昇に対応するまでのものになると思われます。


☆トレードアイデア
・EUR/TRY 買
・TRY/JPY 売

基本的には売り目線です。タイミング的には、現在の水準がもう少し戻ったら売りやすいかなと思います。積極的に売る必要は無いですが、買いで持ってはいけない水準だと思います。

posted by いわくら at 03:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 為替予想 2017前 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2016年12月24日

ポーランドズロチ(PLN) 為替予想2017前半

ポーランドズロチ【PLN】
☆総評「中立」
新興国の優等生ですが、特に動意は無いと予想。2014年辺りから、通貨は下落基調も下げ幅は大きくありません。2017年も動きは少ないと見ています。長期的にはやや下目線です。

経済は堅調です。失業率が下落している他、経常収支も改善中です。資源価格の下落の恩恵を受けている形です。工業国でEU圏への輸出が中心のため、ユーロが低迷していることは、悪材料ですが、その中では堅実な経済状況だと思われます。これまで順調に伸びていた、輸出金額が頭打ち傾向なのが、気がかりでしょうか。
資源輸入国のため、資源価格の上昇はマイナスです。エネルギー資源の輸入割合が比較的高く、原油価格の上昇は懸念材料です。

金融政策はやや緊縮気味、インフレ率はマイナスの値が続いていましたが、0付近まで上昇しています。結果として、金融政策が緩和的なものに変化しそうです。これも資源価格の影響を受けそうです。

一人あたりのGDPが15,000ドルに接近しているため、EU圏への輸出拠点としての地位は、より人件費の安い、ハンガリーなどの周辺国へ移っていると思われます。ここからの産業構造の変化や生産性の向上がポーランド成長の鍵を握りそうです。


☆トレードアイデア
・特になし

現状ポジションを持つ必要は感じません。安定感があり、長期的に下落基調のため、そういった通貨が必要な時に役に立ちそうです。例えば、オーストラリアドルが急落した場合の戻りを狙いたい場合のペアに、最適ではないでしょうか。

posted by いわくら at 21:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 為替予想 2017前 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ロシアルーブル(RUB) 為替予想2017前半

ロシアルーブル【RUB】
☆総評「強い」
代表的産油国通貨は2017年最強と予想します。2014年後半から2016年2月までは大幅な調整を迫られた通貨ですが、そこからは急回復しています。2017年は不安点が少なく、今後の資源価格の推移を考えると、是非長期的に保有しておきたい通貨です。

ロシア経済は、まだ苦境を抜け出せていません。経済成長率はマイナス成長で、資源価格下落の影響を引きずっています。資源価格下落の段階で、一時16%を超えていた、インフレ率は6%台まで下落し、経常収支も回復傾向を見せるなど、明るい面もあり、今後の成長を期待させます。

原油価格はOPECの減産合意前後から、上昇中です。2017年度中には供給不足が心配されるなど、市場の様相は一変しています。今後アメリカのシェールオイルの生産が拡大すると予想されますが、下値は底堅いとみています。
注意しなければいけないのは、原油価格が100ドルまで回復した訳でも、80ドルでも、60ドルですら無いということです。例えば、ルーブルが2013年の実効為替レート水準まで戻るということは、期待してはいけないということです。

今回の資源価格下落の段階で、ロシアの経常収支は赤字になることはありませんでした。これはロシアの中央銀行の政策が巧かったと思っています。ルーブルの暴落を恐れず、一度下落させた後に、維持できる水準を市場に評価させるというのは、理にかなう金融政策です。当然、インフレ率が上昇し、国民の生活に影響を与えますが、それは、交易条件が下落しているため、仕方が無いことです。この間に対外債務を下落させていることも含め、評価されるべきことだと思います。


☆トレードアイデア
・USD/RUB 売

ロシアルーブルの取り扱いが少ないため、選択肢はないですが、比較的自信を持ってポジションを取れる通貨ペアでしょう。2017年前半のベースとすべき組み合わせだと考えます。

posted by いわくら at 19:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 為替予想 2017前 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ノルウェークローネ(NOK) 為替予想2017前半

ノルウェークローネ【NOK】
☆総評 「強い」
欧州を代表する産油国通貨。2017年の主役を担いそうです。2014年頃から低調な動きを見せていましたが、2016年は2月に底をつけ、そこからは復調気味な動きです。このまま上昇が期待できます。

経済はまだ低迷中。経済成長率はマイナス成長が続き、失業率も高い水準で推移しています。それでも、エネルギー資源価格の上昇から、経済も底を脱した感があり、貿易収支は改善を始めました。2017年は経済の復調期に当たりそうで、強いノルウェー経済をみることができそうです。

ノルウェーのエネルギー資源は、天然ガスがメインです。天然ガス価格は原油価格よりも先に上昇を始め、直近は安定した動きになっています。2017年は原油価格の高騰から、天然ガス価格も高値で推移すると予想します。当然ノルウェーの交易条件は大幅改善が期待されます。
ノルウェーといえばSWF(政府系ファンド・ノルウェー年金)が一つの産業といえるの収益力を持っていますが、これが2015年頃から不調といわれていました。このファンドの収益予想はわかっていませんが、2017年はそれほど悪くは無いのでは無いかと思います。

金融政策はかなり強めの緩和ですが、インフレ率が他の先進国に比べ、高めであったため、マイナス金利にはなっていません。ここから、経済が回復してくる過程で、緩和幅が縮小してくると予想します。


☆トレードアイデア
・NZD/NOK 売
・USD/NOK 売

もちろん買い目線でのトレードアイデアです。相手の選択肢が少ないのですが、非産油国ではニュージーランドドル・その他では、アメリカドルと使い分けてみました。取引できるならば、トルコリラや南アフリカランドの売りとのペアも良いのかもしれません。


posted by いわくら at 16:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | 為替予想 2017前 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2016年12月23日

イギリスポンド(GBP) 為替予想2017前半

イギリスポンド【GBP】
☆総評「やや弱め」
2016年前半の主役、波乱相場の要因になったポンドですが、2017年も下落すると予想します。EU離脱投票後に大きく下落し、その後も低迷した動きでしたが、アメリカ大統領選挙後にやや値を戻しています。

イギリス経済は、安定しています。そこそこの成長と低失業率が続いていて、マクロの数字は悪くありません。貿易の面で、経常赤字が2015年末頃にはかなり大きくなっていましたが、その後は為替が下落したにもかかわらず、やや改善程度にとどまっているのは気がかりです。経済を外国からの資本流入でまかなっている面があり、リスクオフなどの資本流出局面では、経済の悪化・為替の下落が急激に起こることが懸念されます。
産油国であるイギリスでは、資源価格の上昇の影響は、他の主要国に比べ、少ないと考えられます。しかし、原油の輸出量はほんのわずかであり、原油価格の上昇が、イギリス経済に与える影響も過大評価は厳禁です。

金融政策は、EU離脱決定後に利下げを行い、もう一段の金融緩和も予想されていましたが、景気が安定していることや、インフレ率の上昇傾向から、緩和は行われませんでした。2017年も大きな動きはないのではないでしょうか。

2016年に大きく下落したため、水準的には最悪期は脱したように見えますが、現在の値はやや高めかと思われます。足下の調整は、短期筋のポジション調整によるもので、ここからの動きには影響は出ないと推測されます。


☆トレードアイデア
・GBP/JPY 売
・EUR/GBP 買

それほど値動きは出ないと予想。クロス円でしばらく保有が健全なのでしょうか。長期的にも上昇は期待できないので、何かの拍子で「上がったときに叩く」みたいな投資法が理想なのかもしれません。



posted by いわくら at 21:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 為替予想 2017前 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする